[YUIMA NAKAZATO] 2024 SS at Paris Haute Couture Report

「“UTAKATA”と題された今回のコレクションは、唯馬さんが衣装を手掛けている、スイスのオペラ『IDOMENEO』とリンクする形で発表されました。
物語の舞台となった地中海のクレタ島で起こったミノア文明時代のトロイア戦争に思いを馳せ、現代と重なる思いを、壊れやすいほど繊細な素材と、甲冑や武具などを融合させることで、新しいクチュールのカタチを表現されています。

ショーの音楽は日本の童謡『赤とんぼ』。生ボーカルの優しい歌声の中、モデルたちがゆっくりと歩き、ラストシーンはダンサーがランウェイ上のサークルにある赤いインクに足を踏み入れて白いランウェイが真っ赤に染まっていく、印象的なフィナーレでした。」（計良）

「戦争での悲痛な思いや、フラジャイルな感情を“シルバーの涙”という形にしてメイクを施しました。ソフトレジンに銀箔を貼り、有機的でありながらもアクセサリーのように輝き、繊細な心を美しく表すようなイメージで制作しています。」（計良）