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資生堂クリエイティブのプロジェクト「色覚多様性を体感できるメイク」開発に百合佐和子が携わりました
- 百合 佐和子
資生堂クリエイティブ株式会社は、色覚多様性に着目し、マイノリティの視覚を体感できるツールを活用してビューティーの世界における見え方の違いを表現。
“流行やマジョリティの好みを反映した市場のカラーメイクアップは全ての生活者に「美しい」と思って受け入れられているのか”という観点で、「SHISEIDO Universal Beauty Design®︎」のメンバーが、「美を疑え」をテーマに、新たな「色覚多様性*1 を体感できるメイク」を提案しました。
本プロジェクトでは、資生堂ヘアメイクアップアーティストの百合佐和子がヘアメイクとして参画しています。
共同制作ビジュアル「MY COLOR MY BEAUTY」の開発
*1 色覚多様性とは……網膜が光を受けた際に色を感じる錐体細胞は3 種類ありますが、遺伝等の先天的または事故などの後天的な要因により、錐体の数が少ないために色の捉え方が違う方々が一定数存在します。最も割合の多い色覚型は「C型色覚」で、色覚マイノリティである「P型色覚」および「D型色覚」をもつ方は、日本では男性約5%・女性約0.2%、欧米では男性約8-10%・女性約0.5% の割合で存在すると言われており、他にA型色覚、T型色覚をもつ方もいます。
本プロジェクトでは、新たな美のクリエイションとして色覚多様性におけるマイノリティの世界の見え方を、そうでない生活者が体感できるメイクアップキットとビジュアルの制作に挑戦。
共創パートナーの畝本 彩美（あぜもと あやみ）さん
畝本さんによる資生堂メイクアップ商品選定の様子
C型色覚者から見えるカラー(左)/畝本さんから見える色を表現したカラー(右)
バリアントールを使用した撮影中の様子。
*2 バリアントールとは……スタッフがかけている眼鏡で、色弱者の視覚を疑似的に再現することのできる色弱模擬フィルターのこと
制作にあたっては、企画段階から視覚障がいのある、かつ色覚マイノリティである畝本彩美さんと共創し、協議を重ねました。
資生堂の多種多様な口紅・アイカラーの中から、畝本さんが最も「美しい」と感じる色を選び、選定された色と、畝本さんが見たときに見える色とを対にしたビジュアルとカラーキットを制作。
撮影にあたり、色覚マジョリティとされるC型色覚をもつスタッフは「バリアントール*2」を着用し、畝本さんが見ている色覚マイノリティの世界に近づけながら、新たなビューティーの表現を一緒に完成させました。
CREDITS
PROJECT MEMBER 塩田笑子・上村玲奈・北村淳（SHISEIDO CREATIVE）
PHOTOGRAPHER 金澤正人（SHISEIDO CREATIVE）
HAIR & MAKEUP ARTIST 百合佐和子 （SHISEIDO）
FILM DIRECTOR 小野強志（株式会社onophoto）・笠井慎吾（株式会社瓜ヶ谷）
PARTNER 畝本彩美
MODEL 姫川セリーヌ
CASTING 株式会社プロシード
Cooperation
タカラサプライコミュニケーションズ株式会社
伊藤光学工業株式会社
Message From 百合佐和子
今回、視覚障がいのある、かつ色覚マイノリティの畝本彩美さんとの出会いによりこのビジュアルが完成しました。
この企画を通して私自身も今まで気づかなかった事を学び、新しい発見が多くありました。
このプロジェクトをきっかけに、色覚多様性におけるマイノリティの世界の見え方を特別な事ではなく、「個の個性の一つである！」という考え方を理解し、新しい価値観とビューティーの発見に繋がればと思っています。
資生堂ヘアメイクアップアーティスト 百合佐和子
SHISEIDO Universal Beauty Design®︎ （資生堂ユニバーサルビューティーデザイン）
左から上村玲奈、塩田笑子、北村淳
2017年にスタートした資生堂クリエイティブ発のプロジェクトであり、当社のデザイン哲学の一つ「見た目の美しさだけを追い求めるのではなく、化粧品に触れるあらゆる生活者がストレスなく、かつ気持ちが高鳴りときめく体験を、全ての人に提供すること」を目指している。
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